◆2012/11/18 小説集『突き抜け5』できました!◆
『眠るのにいい時間』という短編小説を書きました!こちらで買えます。
ほろよい×2/日。
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◆2012/11/18 小説集『突き抜け5』できました!◆
『眠るのにいい時間』という短編小説を書きました!こちらで買えます。
おのしゅう、という男がいます。
いつからそこにいるのか、どこから現れたのか、私はもう思い出すことができません。夏の終わりから秋の始まりにかけて明確な境界線がないのと同じように、彼は自然に我々の前にその濃い顔をフェードインさせて溶け込んでしまったのです。
私が彼について知っていることは、ほんの少し。
・国語教師(剣道部顧問)
・カヌー
・アキレス腱切った
これ以上出てきません。
ひとつ間違いなく言えるのは、何の変哲もない一般人だということです。どこかの世界で活躍しているとか、芸を持って活動しているとか、まったくありません。どこにでもいる、何者にもなれない、そう、私たちと同じ普通の一社会人なのです。
—
そんな彼が去る11月27日、何を間違ったか、
300人入る劇場を借り、
単独ライブイベントを開催しました。
…。
意味がわかりません。
※ちなみに料金1000円の設定は合議のうえ取り下げられました。
殴り書きの案内板。
ガチで300人入る会場。
訪れてみると、空席以外はほぼ満席(おのしゅう談)という盛況ぶり。これだけの施設となりますと劇場専任のスタッフさんたちがわざわざ時間を割いて裏でいろいろやってくださるのです。こんなことのために本当にお手数おかけしました。
そして開演。
エアカヌーで登場するおの先生。
宮沢賢治の詩を朗読するおの先生(国語教師)。
唐突に始まる小芝居。
ここまでのオープニングアクトは歌劇団『瓜ボーズ』提供。
それから怒涛のゲストによるパフォーマンスの嵐。
今回のプロデューサーであるしーなねこ氏の『千の風になって』独唱。
彼のこの歌は3回聴くと胃にポリープができるという。
臨海亭東雲さんによる落語『親子酒』。
キムさんとのコンビ芸『二人羽織でお化粧』。
あわぢぃさんはおのしゅうに変態的な本を朗読させるというプレイ。
読まされたのは『性愛生理秘録・結婚新讀本』という昭和24年の本。
クイズ『おのしゅう不思議発見』。出題者おのしゅう。
「おのしゅう自宅裏の山から見えるものは?」
「大好きな女子生徒の部屋!」(不正解)
くのいちhassyさんはオリジナル体操『hassy体操36』レクチャー。
観客参加型クイズ『おのしゅう』。出題者あさひさん。
おのしゅうさんは縄跳び二重跳びを何回できるか?など。
〆は本人による『教師ものまねシリーズ』。
似てるかどうかは置いといて、全力を出し切った。
一体なんだったのでしょうか、これは。
教師という職業柄か妙にしっかりした司会進行。いじられ役というキャラが功を奏したおいしい振り。ゲストに助けられた面もありますが、それでもどうしてこうなったのかわからない状況にも関わらず堂々とやりきる姿にじんわりと感動をもらいました。最後のものまねなんて、常人なら躊躇なくやれるレベルの出来ではないですよ。でも彼は躊躇なしですよ。そりゃ拍手喝さいですよ。これはちゃんとしたエンターテインメントだと思いました。
そして、
観に来てくれると言っていた同僚5人のうち1人しか実際来なくても、
会場スタッフの人に「30人くらいしか入りませんでしたすみません」と報告しても、
それでも彼は愛されているんだな、と確信しました。
終了後、観に来てくれていた彼の大学の後輩(かわいい女子)はツイッターでつぶやいていました。
「しゅうさんに沢山お友達がいて安心しました(´ω`*)」
よかったね、おのしゅう。
現場に残されたおひねり2000円。