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音痴は個性です。

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ひとりでドイツ七日間【06:ケルン】

やってまいりました。ケルンです。

駅前
駅前(天気はどんより)

大都市にやってきた感がひしひしと伝わります。人は多いし、ほら、どでんとロレックスのビルがそそり立っています。

でもね、より大きくそそり立っているのはやはりこれなのです。

大聖堂
ケルンの大聖堂!

この存在感! 引きで撮ったつもりなのに全然フレームに収まらない!

レンズを上に向けてみますとこんな感じです。

あおりで
2本の尖塔が天を指す

下から指をくわえて眺めるだけでなく、金銭と引き換えに塔に上ることができます。受付でいくらかお金を払って階段で上ります。階段しかありません。100メートル以上の高さを歩いて登ります。内部はこんな感じです。

内部
塔内部

なにより驚いたのは、御覧の通り落書きだらけということです。全体的にびっしりと落書きで埋まってました。世界遺産なのに雑な扱い。。

扉
重厚な扉もこのありさま

大量の落書きを眺めつつも、額に汗して高みに上れば景色は素晴らしい。

眺望
世界を一望

この眺めから受けた印象は、新鮮な驚きというより、親近感に似たものでした。なんでしょうね、日本でもタワーやお城からこういう角度で街を一望することができますよね、それと同じようにビルがあり、川があり、少し樹木の緑があり、同じ世界の延長だと感じたのでした。もちろんヨーロッパの古い建物も多いので細部は違いますし、それが全体のトーンにも影響を与えてやっぱり同じではないなとわかるのですが、まったくの異世界ではないなという感覚、すなわち親近感に似た印象を受けたのです。

一気に登って疲れてしまったためか、塔だけ上って大聖堂内部(身廊とか祭壇とかステンドグラスとかあるメイン部分)に立ち寄ることを忘れ、ふらふらと出てきてしまいました。そしてただこう思いました。

ビールが飲みたい、と。

彷徨
当てもなくさまよう

いや、一応当てはあったんです。ガイドブックも持ってましたし。しかしいまいち地図が見づらく、どうも地図と現実世界が一致している気がせず、目的の店がなかなか見つかりませんでした。そして上の写真の広場に迷い込んだのですが、秋の肌寒さと天候の悪さ(雨がぽつぽつ降ってきた)、そして屋外のテラス席は軒並みガラガラで営業しているのかもわからず、かといってパブ的な店は薄暗くて混雑していて入る勇気が持てません。どこか難易度の低い店はないか……と数十分さまよったのち、比較的入りやすそうなレストランを見つけ、何度か逡巡してからようやくえいやと入ることができたのでした。

レストラン
入口のドアが全開でなければ入れなかったと思う

それがこのペーターズ・ブラウハウスです。確認したらガイドブックに載ってました。

入口で若いウェーターに一人ですとジェスチャーで告げると、その辺に座れと指をさされ、カウンターのようなテーブルのような何とも言えない高いイスの席に腰を下ろしました。しばらくすると別の老ウェーターがやってきました。猫背でとても動きがゆっくりしていて、先ほどの若くてたくましいウェーターとは対照的でした。彼はお品書き(Speisekarte)を差し出し、こちらの目を見て、指を一本立ててゆっくりはっきりした口調でこう言いました。

Ein Bier?

これはもうね、こちらがドイツ語があまりわからないこと、不安なこと、ビールを飲みたいこと、すべてわかってるよという了解がこめられた一言だと理解しました。直訳すれば「ビール一杯?」ですが「とりあえずビールでいいかい?」くらいのニュアンスでしょうか。もちろん「ヤー!アイン・ビーア・ビッテ!」と答えました。ここまで空港や鉄道や船の係員と最低限の会話はしてきましたが、それに負けないくらい短い会話だったにもかかわらず、ようやくここで初めて緊張感のない会話ができたと思いました。

ケルシュビール
ケルシュビール(Kölsch)

ケルンのビールはケルシュといい、店ごとに作っていて一杯0.2リットルとだいたい決まっているようです。苦みがあまりなくさわやかでするっと飲めました。いやー、ここまでずっとビールを我慢していたのも手伝ってか、人生で一番くらいに美味しく感じました。

そしておつまみとして、Small Dishesというカテゴリからなるべく安いものを……とKölsche Kaviarを選びました。正確に覚えていませんが5ユーロ(当時約500円)くらいでしょうか。説明には「Black pudding with onions」と書かれていました。

それがこれ。

うまいつまみ
直訳すると「ケルンのキャビア」?

なんでしょう、こういう食物にはあまり詳しくないのですが、硬いレバーパテみたいなのをパンに乗せて食べるようなものと言えばいいのでしょうか。

これがもう大当たり! めちゃくちゃうまい! ビールにも合う!

塩味もちょうどよく、朝にバッハラッハでパンを食べたぶりの食事だったのでむさぼるように食べました。それでも最後のほうはゆっくり味わい、何度もかみしめてから飲み込みました。その土地の文化をもっともダイレクトに感じられるのは、目でも耳でもなく、舌なのかもなと感慨にふけった次第です。

食べ終えると老ウェーターがグラスと皿を下げにやってきて、指を立てて「もう一杯いっとくかい?」という顔をしたのですが、時間が迫っていたのでお会計をしてもらいました(というか「もうビールはいらないかなー」という顔をしたら自動的に会計になった)。

というわけでケルンも短い滞在でしたが、初日の最終目的地であるデュッセルドルフに移動します。

つづく。

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