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タブラよ、軽くなりたまえ。

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地震の夜の帰途。

3月11日午後3時前、三陸沖で発生した地震(東北地方太平洋沖地震)によって川崎にある私の勤める会社のビルもぐわんぐわんと揺れました。

これやばいんじゃないの、と騒然となったかと思うと、館内放送で安全確保の指示が。私はすみやかに机の下に隠れたのですが、周りで潜っている人はほとんどいませんでした。日本人は地震に慣れてますからね…いや、まあ、でも、慣れが甘さにつながったらまずいんじゃないかと思わないでもないわけですよ。うん。

停電によってネットワークも止まり仕事にならないため、そのまま解散となりました。帰る人は自己責任で。電車も動いていませんので帰れない人は会社に残留。私は帰る方を選択しました。徒歩で約3時間と見積もりました。

午後6時に出発し、最初は普通に歩けていたのですが、日が暮れてくるにつれ問題が露わになってきました。距離は問題じゃないんです。問題は暗さです。

地震の夜の道

歩く地域がことごとく停電していて、活気ある時間帯のはずの商店街はゴーストタウンの様相でした。八百屋はろうそくの灯りで営業していて、小さなラジオから放送が流れていました。

日が落ちると本当に何も見えません。住宅街の路地が山道のようです。頼れるものは行き交う自動車のライトだけでして、遠回りでも交通量の多い車道沿いを進むしかありません。とある民家の前を通りかかった時、玄関で物音がして、おじさんの声で「真っ暗だなあ」と話しかけられました。私は「そうですね」と答えましたが、おじさんの姿はまったく見えませんでした。

開いている店はほとんどありませんでした。ただほんの少しのコンビニが、真っ暗な中営業していました。

真っ暗なコンビニ

パン、おにぎり、乾電池は売り切れていたものの、それ以外はだいぶ残っていました。保存の利く食べ物を物色していたら、見知らぬ黒人のお兄さんがiPhoneの画面で手元を照らしてくれました。でも無言でしたので、実は私が何を買うか参考にしようとしていただけかもしれません。レジは電卓で手打ちでした。

途中道を間違えましたが予定通り3時間後の午後9時くらいに自宅にたどり着きました。その頃には停電も回復していて、自宅も綿棒が床一面に散乱していたくらいで被害は軽微でした。朝まで地震速報に耳を傾けながらベッドで仮眠をとりました。

本日は12日。まだ余震は続き、津波警報は解除されず、福島の原発の状況は予断を許しません。油断せず、節電と節水を心がけて過ごしたいと思います。過ごしましょう。

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